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フリートーク > 2002年3月19日バックナンバー

立つ鳥跡を濁さず?

 いよいよ最終出社日が近づいてきた。いまは引継が追いつかなかったために自宅で会社のメールを読みながら指示を出したり、作業をしたり、週一回くらいは出社してミーティングに参加したりといった、のんべんだらりとした生活をしている。
 最初は時間ができたのがとてもうれしくてうれしくて、買い物以外は一歩も外に出ないでパソコンに向かっているという、超ひきこもりな人生を送っていたのだが、四日もたつといい加減それにも飽きてきてしまう。これまでできなかった読書やら創作活動に打ち込むいい機会なのではあるが、時間がほしいほしいと思っていたのに、実際に時間ができるとどうにもその使い方というものを忘れてしまっていて、けっこう無駄な時間を過ごしてしまうのがアレだ、会社依存症、ワーカホリックなんだな(笑)。
 机の中や上にある私物はほとんど引き上げて、いまは灰皿とパソコンがある程度になってしまってすっきり。しかし、本当に立つ鳥跡を濁さずでいけるのだろうか。なんといっても、これまで使ってきたパソコン二台(MacintoshとWindows一台ずつ)には膨大な量のデータが残されていて、それをどうやって持って帰るか思案中。メールボックスは圧縮しないで200MBを越えているし、企画書やら画像データやら編集中のデータも含めると、10GBくらいはあるようだ(すでに7GB分のMP3は別途移行済み。合計17GBもデータ持ってたんだなぁ)。うひーどうすんだよ、樋渡さん。
 仕方がないので、私物のノートパソコンを持ってきて、Macintoshのデータもなにもかもがっつん圧縮して持って帰ろうと思っているのだが、これ以外にも、私用で使ってた(笑)ブックマークとか、クッキーとか、そういうブラウザ関係のデータもちゃんと持って帰り、消さないと恥ずかしいよね。特に、某巨大掲示板の特定のスレッドへのショートカットなんか残した日にゃあなた、「樋渡、仕事てると思ったら2ちゃんかよ」と言われて恥ずかしい思いをしてしまう(;´Д`)<だったら初めから見るなよという話もあるが。
 辞めるとき、異動するときってのは、このデータの移行がいちばんめんどくさい。会社を辞めるのは書類ですむが、自分が作成してきた生きた証みたいなもんじゃん、データってさ。なんとかして持って帰りたいわけよ。だってこれまでほとんど会社で過ごしてきた人生だったりするわけだから。
 つーわけで、今これを書きながら悩んでます<仕事しろ<いや、してるって、いまMacintoshでテープ書き出しの途中なんだってば
 ところでデータの移行もいいのだが、実は引継も終わってない。適任がいないんだよよよい。頼むよ、会社。もっとしっかりした人間をちゃんと外からひっぱってきてくれ。4月20日まではここの社員だが、それをすぎたら本当に外注でお金取るよって感じだ。まぁお金払ってくれるならいくらでも仕事しますけど。(;´Д`)

 立つ鳥跡を濁さずで思い出したのだが、以前いっしょに仕事をしたことのある人が、こういうことを言っていた。「後工程はお客様」。映像編集の場合、プリ編集といって仮編集みたいなものがある(わしもよくしらんのだが)。ここからから本編集まで複数の、それもそれぞれ外部の人間が携わることが多いらしい。よって、自分が担当した後の工程を引き継ぐ人のために、その人が作業をしやすいようにして渡す。「後工程をする人は自分のお客様であるという意識を持って、あとの人が困らないように思いやりを持って作業すべし」ということだそうだ。
 なるほど納得。自分は辞めてしまうが、自分が辞めた後、自分が蓄積していたすべての情報を、みんなが共有できるようにしておくというのは重要なことだ。一応、私が持っていたものは人脈にしろノウハウにしろ、すべてHTMLにしてイントラネットに置いてきたのだが、あれをどれくらいの人が活用できるかどうか、ちょっと不安ではある。

 幸いといっていいのか、私はこの会社を辞めてしまってもこの会社の他部署の仕事を外注で手伝わせていただくことが多くなりそうだし、また関係のあった他社のお手伝いもさっそく入ってきている。ちょくちょくこの会社の身内の周りをうろつくのでまったく関係ない人間になってしまうわけではない。だが、考えようによっては、そうやって私がいまの仕事を外部でやることによって、また私の仕事を誰も引き継げないようになってしまうのではないかと思ってしまう。
 引継って難しいよ。これまでやってきた人の後を継ぐ人も難しいけど、それと同等か、それ以上のクオリティを持続するために、引き継ぐ人間に教える側にもスキルが必要だもん。うちの会社って、そういう引継ってのがあまりうまくなく、その人がいなくなったらその人が抱えていた案件はすべてパーになってしまうということが多い。とても残念なことだと思う。