フリートーク > 2003年1月29日バックナンバー
給料もらいすぎ! ピンチです樋渡さん!
年末からその異変は始まった。
9月入社のいまの会社は、9月から11月末日まで契約社員という契約で給料をもらっていたのだが、12月1日から社員契約に代わり、それに伴って月額給与の額面が変わった。
はずだったのだが、なぜか12月末の給与明細は社員になる際に提示された金額よりかなり多かった。あ、年末調整でこんなに戻ってきたんだ〜。そういや半年も働いてなかったから、その分多めに戻ってきてるのかな〜保険もたくさんかけてるしな〜なんて思っていたんだけど(いま思えばその時点でおかしいと気付くべきだった)、年明けて先日の給料日、またもや給与明細に多い金額が掲載されていた。よくよく考えてみるとその額面は11月末日までの契約社員時の給料で(契約社員は社員と違って12ヶ月分、社員の16等分の月額に換算すればかなり多い)、この時点で二カ月ももらいすぎていたことにやっと気付いた。
んで、とりあえずボスと経理に相談したんだけど、やっぱり経理上のミスだったらしく、結局2月分の給料から二カ月もらいすぎた分をさっぴくということになってしまった。キャッシュフローを鑑みて、いま二カ月分もらいすぎた額を現金で返還するのはきついとはいえ、それはあんまりだ。おおおおーーーーい、おまえらのミスだろーが〜〜!!
樋渡、大ピンチ! 来月は数万円しかお給料がもらえないYO!(大人なのに!) 調子に乗ってカードで買ったものとかの支払いが来月きちゃうのに、どーしたらよいのでしょーかッ!
ああ〜〜〜だがしかし、ここで黙っていたら事態はどうなっていたんだろうか……もしや一年黙っていたら、来年になって一年分を返還せよとか言われてしまって、さらにたいへんなことになっていたのでわ……ガクガクブルブル。
というわけで来月以降のキャッシュフローを考えて、仕方ないので無理やり個人で仕事を入れてしまおうと画策中(ちなみに、うちの会社は通常業務に支障さえ出なければ副業OKなのだ)。前の会社の仕事が入りそうなんだけど……でも翌々月の10日払いだったりするんでキッツイんだよなぁ……。入っても3月10日払いか……とほほ。
で。
やっぱりいつまでたってもやることいっぱい夢いっぱい(嘘つけ)なので、なんだか家に帰ってきてからもグッタリ。ネットにつないで放浪するのもダメみたいっす。もう目がしばしばしちゃって……モニタを長時間見られない状態になってしまってる。かなり職業病が悪化してるみたい。ふだんにも増して渋い顔してモニタをにらんでいる模様。
だから更新もできないのよーという言い訳をしたかったのだが、そのくせ「.hack」とかやってレベルあげやってたり。いや、あれは息抜きなのよ(笑)。
じゃあネットは息抜きじゃないのかっつーとそういう意味じゃなくてだな。いまは日常的に仕事で文章書いたりHTML書いたりしてるから、冗談抜きで食傷気味になってるのかもしれんのう。分野は異なれどこれまで物書きやってきたってのに、こんなに食傷気味になるほど文章書いてるのかよ、と自分ツッコミ。いや、ほんとまじ、書くことは趣味に留めておきたいと思った今日この頃。文章書くのを仕事にして、さらに趣味でも文章書くって結構ツライよ。<いきなりグチだよ。最近は割とそのときの感情が文章に出やすく、仕事でもトラブルの元になりかけそうなのでちょいと小説から遠ざかりつつあるのかも。正直、本や新聞を読むのもおっくうなんだよね。
はぁ〜前の会社みたいに仕事以外のことでイライラしてるわけじゃないんだけど、まじ、わたしゃ頭悪いから手一杯なんだよな〜。いっぱいいっぱいになると現実逃避に走る、これ樋渡の定説。
んで、現実逃避に走って「.hack」で擬似ネットワークゲームなんか楽しんでたりするあたり、ヤヴァいか? ヤヴァいだろ! 相方との会話も最近少ないし(ってゆーかお互いテンパってるからしかたないが)。でもひとりでゲームやってると落ち着くよ(笑)。ゲーム脳だし、仕事と切り離して考えられるからなぁ。<重症
書きたくないわけじゃないんだよ〜。いまでも頭の中に登場人物たちが走り回ってたりする映像が浮かんでくるし、あのシーンやこのシーン、書かなきゃ! 書きたい!なんて思ってはいるんだけどねぇ。
というわけで、無理矢理ポジティブシンキ〜〜ング!
手前味噌ながら自分が書いてるものの「シーン」について語ってみたり。
シーンってさ、物語が流れているその一コマでしかないんだけど、映画とかを見ていてゾクッとくるその瞬間が好き。シーン萌えとかシチュエーション萌えとか言われるかもしれないけど、ゾクッとくるそのときに、「ああ、見てよかったな」とか思ったりする。印象的なシーンって、ずっと残ったままで、それが自分の書いているものにも影響を与えたりするからおもしろい。
例えば。「.hack」に蒼天のバルムンクってPC(ゲーム中のロールプレイキャラのことね)が出てくるんだけど、こいつがいかにも正義の騎士サマって感じで、最強の剣士とか言われてるくせに天使を彷彿させるような羽が生えてる。最初の登場のときに「ぎゃーめちゃめちゃ狙っててイヤミなキャラだわ! ぎゃははは!」とか大爆笑してたんだけど、Vol.2の最後のほうで、こいつが登場するシーンがあるのね。空中から羽ばたいて登場するわけよ。またしても樋渡としては「うわっ! 狙いすぎ!」とか思ったりしたけど、でもけっこう印象的な登場シーンだったと思う。あのゲーム中のゲーム「The World」のなかではファンタジー世界観まっしぐらなわけだから、さもありなん。かっこうよく見せるための演出のひとつとしては、かなりできた部類に入ると私は思っちゃったよ。その証拠に、そのあと「蒼天のバルムンク」で検索してファンサイトを巡っているあたり、けっこうやられてる(笑)。好みじゃないんだけどね。
映画などの映像では、語り手に映像ですべてを伝えるために、さまざまな演出がなされてる。映像の仕事をやってきたとき、カメラマンやディレクターの視点ってのは、あたしみたいなペーペーのなんちゃってディレクターにとっては別物だった。さらに、私は雑誌を長くやってきたんだけど、ある編集長が、「編集屋ってのはだな、誌面で読者に自分の考えていることを伝えるんだよ。写真の入れ方とかレイアウトとか構成とか、そういうのですべてを伝えなきゃいかん。だから編集後記なんぞはいらないんだ」なんて言ってたんですけど、まぁそういう考え方もあるなと思った。個人的に編集後記は必要だとは思うけどね。
そして小説の場合も同じく。文章だけでその場の空気、雰囲気を伝えたり、物語の流れを運んでいく。自分が「ここ、すっごく書きたいシーンなんだ!」ってなところで異様に書き込んでみたり、こだわってみたりする。その部分に反応がくると、「しめた!」って思うと同時に、「おお、自分の伝えたい部分が少しでも伝わってるんだ!」なんて思っちゃう。感想文なんかをいただいたときに、口には出さずに(本文に書かずに)書き続けようと思っているスタンスを、一発で理解していただいたときなんかのうれしさったらない。
だけどなかなか思うようなシーンが書けないのが現状なんだよな〜。
ただ、これまで書いてきた中で、自分の中では「ここ、かなり重要。試験に出るからノートとっとけよ!」的なシーンはいくつかあって、自家中毒状態で申し訳ないが自己ベストシーンなんてものに酔いしれてみたりする。
一応ネタバレも含むのでここから先、本編の最新話まで読んでない人は注意ね。<たいしたモンでもないけど
「プロローグ:空中楼閣の聖騎士」は、ゲームから作り始めようと思っただけあってかなりRPGを意識して書いてある。思い入れも強いけど、その分、二度と読み返したくないところも多々あったりする。そんな中で「ここ、試験に出るよ!」なシーンは、セテとレオンハルトが救世主の棺の前ではじめて出会うシーン。その前からのセテが棺に横たわる救世主を覗き込んだ瞬間に、彼女の瞳が開く、ってところから、レオンハルトに腕をつかまれるシーンまで、何度も書き直した記憶がある。本文はまったく平坦なんだけど(表現力に乏しいともいう)、あそこは後々の物語につながっているいちばんはじめのシーンだ。ある意味、セテの運命があそこで決まってしまう重要なポイント。当初の設定では、レオンハルトは剣を抜いてセテの首筋に剣を当てるという無体なことをしているんだけど、プロローグから本編の途中までの「レオンハルトは物静かで、無言で怒りを表す男」みたいな設定を活かすために腕を掴むだけに留めたという経緯があったりする。本編で近いうちに書くつもりだけど、レオンハルトは決して冷静でも聖人でもないってところを際だたせたかっただけなんだけどね。プロローグの最後のほう、レオンハルトが救世主の棺の前でセテに対する嫉妬に近い感情を表すのも、「伝説の英雄のくせに、この人、いったいなんなの?」的な感じにしたかったってわけで。が。全然伏線にすらなってない、がちょーん。
本編に入って「第一章:黒き悪夢の呪縛(のろい)」では、長文になっているだけあってそういうシーンはおてんこもりもりに入れ込んである。ひとつは5話「聖騎士の遺産」で、セテがサーシェスと、それからサーシェスの隣に立つフライスを見たとき。フライスが誰に似ていて、それが後々どうやって伏線にからんでくるのか、とか、セテがバカみたいに10年も前のことにこだわり続けているところに焦点を当てたつもりだ。
次に10話「銀色の絆」で、旅立つセテにサーシェスが「あなたが必要とするとき、私はあなたの力になる。私が必要とするとき、あなたが私の力になる。約束よ」というシーン。これ、けっこう自分の中ではベストに入る台詞だったりする。セテ×サーシェスになるかと思いきや、思いっきり裏切ってお互いの足りないところを補完しあうパートナー=仲間であることを認識する重要なシーンだし、男と女の友情は絶対に存在するという、私の持論をここに集約したつもりだ。
次に16話「親愛なるセテへ」で、ケガをして運ばれていくサーシェスが、アスターシャに向かってグッと親指を立てて「だいじょうぶ!」ってやるシーン。友情モノって私、けっこう好きなんだけど、暑苦しくなるのがいやで、だけど互いの気遣いが見て取れるちょっとした仕草ってのが好き。いろいろ考えたけど、言葉はないけど目で会話する、みたいなそういうの、映画とかを見ていてもガーンって脳天につきささってくるんだよねぇ。
あとはやっぱりレトとセテの対決するシーンかな。これはシーンというよりはシチュエーションになると思うんだけど、親友同士が、お互い相手のことを大切に思っているのに戦わなきゃいかんってのがすっごく好きで、ついでに雨の中の戦闘シーンってのが大好きだったのでやってみたんだけど。セテにとっては初めて経験する苦悩だし、物語のうえでセテがずっと後まで引きずる事件なので、かなり時間をかけたし、改稿も何度となくこっそりやってる。多少臭くて読み返すのも恥ずかしいところがたくさんあるけど、ひとやま越えたってシーンでもあったりする。
それから、上司と部下が言葉少なに酒をかわしたりするシーンも好きなんだよね。ほんとにちょこっとしか書けなかったけど、アジェンタスでの事件が解決して中央に戻ることになったセテと、スナイプスが居酒屋で酒を飲みながら話をするところ。あまりその人となりをじっくり書けなかったスナイプスを、あそこでああいうふうに書いておいてよかったです。いろんな意味で。
最後にガートルードが登場するシーン、かな。元々のガートルードの属性は水の魔導師だったし、彼女が変装?して水の巫女としてやってきたってところと、現在の炎の属性を持つガートルードのそのギャップをもうちょっと書ければよかったんだけど。水の装束を脱ぎ捨てて炎の甲冑が姿を現すところなんか、かなり趣味入ってる感じがするよなぁ。
こう見てみると、けっこう気に入っているシーンってのは映像で浮かんでくるもんだなと思う。実際、自分に映像制作の能力がもっとあれば(というより時間があれば)、これらのシーンは映像で見せたいなぁと思うところばかりだ。自作萌えもいい加減にしろって感じではあるが、とりあえずこうしてこれまで書いてきたものを振り返ると、少しだけ創作意欲が増したような気もするんだよねぇ。
二章にもいろいろコレ!っていうシーンはあるんだけど、まだ完結してないので振り返ることができないのが残念(笑)。しいて言えば、物語がアジェンタスやロクランから外に向かってくわけで、例えばアジェンタスが炎に包まれているシーンとか、サーシェスが拉致されてこられた渓谷の眺めとか、光都オレリア・ルアーノの後ろの廃墟なんてのは、3Dで起こしてみたいシーン(風景)だったりする。それに、最新話まで読んでいない人のために詳細は書かないけど、8話「封印解呪」で、救世主が施したフレイムタイラントの封印のひとつを、ハッキングみたいな小細工で解除していくあのあたり、この物語のキモのひとつでもあるので一生懸命書いてみたり。映像で見せたら、積層型立体魔法陣なんてすごそうだろうな〜とか。完結したあかつきには、あとがきなんぞで思いっきり自画自賛してみたいものだ。