フリートーク > 2005年9月3日バックナンバー
Movie Baton
あきこさん@晴れた朝も雨の夜もからいただいたので、movie batonに挑戦。
以前にこちらのフリートークで語ったMusical BatonやComic Batonもなかなかに悩みましたが、これらは私の思い出や思想に大きく関わってきたものばかりだったので思い出しやすかったのに比べ、映画に関してはかなり難しいですね。世に言う「映画狂」というほど映画にはまっているわけでもなく、それでいて映像についてはやたらこだわりがあったり、演技やストーリーにも口うるさくコメントしたりする、にわか映画ファンな私。しかも、どちらかというと最近の映画は大人になってから見たこともあって「単なる娯楽のひとつ」みたいな割り切りで見ていることも多いです。子どもの頃、あるいは人生の節目の時に見て激しく感動を覚えたなど、かなり昔のものに対する思い入れが強く出てしまいそう(といっても、以前に書いたバトンシリーズもずいぶん時代が古いものが多かったような……)。
しかも、我が家に80インチプロジェクター付きホームシアターを構築してからは、実に1年以上映画館という場所に赴いて映画を見ることがないのでは……と。自宅ならビール飲んだりお菓子ボリボリやったりタバコ吸ったりしても気兼ねないですからね(笑)。
そこで、主にDVDなどで鑑賞したものからエピソードやレビューを交えて語らせていただきたいと思います。
Number of movie software that you own(所有している映画の本数)
数え切れないほど……かな。CDサイズのパッケージから、いまのロングサイズのパッケージまで、棚に収まりきらずに部屋のあちこちに点在しています。ええ〜! こんなマニアックなものまで!? とか、こんなB級C級まで!? なんてものまであるのが玉に瑕。
Movie that you saw most recently(ここ最近に見た映画)
映画館に行って最後に見たのって……実は『ヴィレッジ』(2004年9月)です。シャマラン監督の最新作になる今作は、前作のひどさを知っていたため(なんと前作の『サイン』では、途中寝てしまっていた!)、あまり期待せずに見に行ったものですが、映像全体の雰囲気もよく、また衝撃的なものや奇をてらったテーマではなく、根底に「愛」「ヒューマンドラマ」が描かれているというのもあってそれなりに楽しめた作品だと思います。シャマランの作品は、常々「色」が美しいですね。その色が映画のテーマの確信に迫るものだったりするわけですが、薄暗い映像の中でとても色味が映えて美しかったです。また、リバー・フェニックスの弟であるホアキン・フェニックスは、『グラディエーター』では非道な皇帝役、『8mm』ではちょいとイカれたビデオ屋の店員といった役どころしか見たことがなかったので、寡黙で心の優しい青年役として、味のあるいい演技を見せたと思います。
実はこの作品の最大のネタバレについては、映画の冒頭5分くらいのところで「あれ?」と気づいてしまったので、それほど驚かされませんでした(笑)。
The Last DVD I Bought Was(ここ最近で買ったDVDソフト)
『ケロロ軍曹 13巻』(笑)。ファーストシーズンの最後を飾る巻で、全13巻のDVDがすべて収納できるボックスが初回特典でついていたのも、集め続けてきた私としてはウレシイところ。セカンドシーズンも放映されているようですが、そちらはオリジナルストーリーも多めの、わりとちびっ子向けなのに対し、ファーストシーズンは原作のエピソードをよりおもしろくして、私のような大きなオトモダチ向けに仕上がっているのがいいんですよ。ガンダムネタ、エヴァネタ、特撮ネタ、ヤマトネタなどなど、私くらいの年齢の人間にはうれしいパロディが満載です。グッズまで買ってるよこの人……orz みなさんもぜひ!(笑)
Five movies you see to a lot or that mean a lot to you(よく観る、または特別な思い入れのある5本)
工エエェェ(´д`)ェェエエ工 たったの5本!? 難しいなぁ……といいつつ、下記の5本をご紹介。
- 『ドラゴンハート』
- いまはロングサイズのパッケージしか出回っていないようですが、かなり初期はまだDVDのパッケージってCDのパッケージと同じサイズだったんですヨ。しかも、ジャケが違う。これは私が買った中でもずいぶん古いソフトになり、映画館で見たあとも、ビデオ、DVDともに愛して見続けている作品のひとつ。そして、おそらくこれから挙げる作品の中でも、もっとも広いスペースで語りまくることでしょう(笑)。
ドラゴンもの、騎士もののキワモノだろ、と言うなかれ。古き良き時代が過ぎ、人々が新たな信仰を受け入れようとしていく時代の北欧で、竜とひとりの元騎士との絆を描いたドラマなのですぞ。
ファンタジーの定番、特にアーサー王にからむ作品では、たいがい騎士は自分のメンツを保つあるいは名声を得るために竜退治に行き、そこで登場する竜というのは絶対的な悪として描かれているわけですが、これはまったく違う、人類の守護者、庇護者として描かれているところが興味深いところ。アーサー王と円卓の騎士の伝説とともに、古きよき時代の騎士の慣習も薄れてきた中、理想の君主に仕えることを夢み、挫折した元騎士ボーエンが、最後の竜ドレイコと出会って変わっていく内面とか、それに影響されて立ち上がろうとしていく村人の姿が非常に力強く描かれており、勧善懲悪といったお約束の体裁であっても非常に楽しめます。配役がすばらしいことは言わずもがな。なんといっても、もっとも敬愛する俳優であるショーン・コネリーが、最後の竜であるドレイコのアフレコを担当しているし、ボーエン役のデニス・クエイド、ボーエンの元君主であるアイノン(北欧読みではアイヌンのほうが正しいのでは?)役のデイヴィッド・シューリスなど、名優がそろっています。とくにあとのふたりについては、現代物の映画に出演していても、「あ、ボーエンの人だ」「アイノンの人だ」と思ってしまうくらい、強烈な印象がありますね。
またさらに、日本ではなしえなかった秀麗なCGで再現したドラゴンの造形がすばらしい。日本じゃチンケな張りぼてとSFXでゴジラ撮ってる時代にですよ、ILM(インダストリアルライトアンドマジック)による「生きたドラゴン」が完璧なまでに再現されている。これだけでも一見の価値はあります。
さらに、DVDでホームシアターを持っている人には絶対おすすめなのが、音響処理。うちの相方がホームシアターのセッティングをする際に、この作品のDVDを使ってテストをしているというのは、何人かのサイトマスター氏に話したことがあると思いますが、音が360度グルグル回るし、気づかないところにものすごい音を入れて5.1chで処理しているんです。ホームシアター好きな方のこちらのページを参考にしていたようです(ネタバレがあるのでご注意を)。
そして最後に、私が映像的にもっとも気に入っているシーンがこの作品にふたつ。ひとつはネタバレになりますが、ボーエンが雨に打たれ、ある伝説上の人物の声を聞くシーン、そして夕日を背に馬に乗ったボーエンが腕を掲げた直後、まっかな太陽から突如として表れるドレイコのシルエットのシーン。夕日にはばたくドレイコのシルエットは、オリジナル版のジャケットと公開当時のポスターにも使われている、非常に印象的なシーンです。ちなみに、ボーエンが思い描いていた理想、これはそのまま、拙作レオンハルトの悲願のひとつとしてオマージュさせていただいてます。
ここまで楽しめる作品って、私のなかではこの『ドラゴンハート』以外にはありえないですね。 - 『十戒』
- 旧約聖書ではおなじみ、モーゼの十戒を映像化した、古い映画ではありますけれどもたいへんすばらしい作品です。壮大なスペクタクルを壮大なセット、特殊撮影で実現したもので、よく「映画史上に残る名作」と評されますが、1956年の作品とは思えないほどの映画だと思います。いまどきの安易なCGなんかと比べても本当に見劣りすることはありません。中学か高校に入ったくらいの際に見た記憶がありますが、いちばん有名な海がふたつに割れるシーンと、砂漠でのモーゼだちの逃避行、それを追撃しようとするラムセスの軍勢のシーンは、まるで伝説がよみがえったようで圧巻でした。2枚組のスペシャルエディションが出ているようですので、ちょっと買って見直してみようと思います。
- 『薔薇の名前』
- ウンベルト・エーコによる分厚い上下巻の原作を映画化した作品で、私は先にこちらの映画を見てから原作を読んでみましたが、確かにさまざまなレビューでは、あれだけのボリュームを2時間に納めるのは無理があったのではと言われています。が、実に多くの人が「それでも映像として、映画としてたいへんすばらし出来」であると評価しており、私も同感です。中世ヨーロッパの薄暗い映像もさることながら、その時代のキリスト教のさまざまな分派の対立、そこで起こる殺人事件の不気味さをたいへん忠実に再現している作品で、とくにショーン・コネリー扮するイギリスの修道士ウイリアムの渋さ・聡明さといったら……! 映画美術的にも非常に勉強になるばかりか、中世の修道院というシチュエーションにおける殺人という、ミステリーの要素としてもたいへんおもしろい。また、若き日のクリスチャン・スレーターが初々しくていいですヨ。
- 『独裁者』
- かのチャールズ・チャップリンのモノクロ映画です。トーキー、そして色彩映画の時代になってもサイレントで通し続けてきた中、チャップリンが台詞をしゃべる作品のひとつ。時代背景はナチスドイツが台頭し、ポーランド侵攻やユダヤ人迫害が始まったころ、そのトレードマークであるヒゲがヒトラーに似ていることを利用したチャップリン自身による、痛烈なナチス批判映画と分類されますが、ユーモアあふれるドタバタコメディとしてずいぶん笑わされるのでご安心を。『王子と乞食』のようなシチュエーションもたいへん愉快。ですが、この作品の見どころは、最後の最後、チャップリン扮する床屋の主人公が、独裁者ヒンケルに成り代わって演説をするシーンです。いままで作中でひと言も台詞がなかっただけに、その演説の内容に滂沱すること請け合いです。サイレント映画に興味がない人でも、一度はチャップリンを楽しんでいただければと思います。
- 『バロン』
- さて、最後はどのタイトルにするか本当に悩みました。有名どころの映画ももちろん好きなのですが、そこはそれ、マニアックなところで攻めるのが樋渡的(笑)。
奇才といわれるテリー・ギリアム監督によるファンタジー(ともつかないような不思議なジャンルか?)映画で、『ほらふき男爵』を元ネタにした作品です。スケールがデカくて荒唐無稽で、「んなことあるかいな」の連続のジェットコースター的エンターテイメントに仕上がっており、好きな人は好きでしょうが、嫌いな人はとことん悪い評価を下しそうです。中学生か高校生の頃に見て、その不思議な魅力にたいへん魅了されてしまっていたのですが、「まぁギリアムだから」ですまされてしまいそうな安っぽさまでも愛しく感じます。嘘か誠か、バロンのほら吹きは魔法のようです。
このほかに次点として挙げられる作品としては本当にたいへんな数があるのですが、『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』『アラビアのロレンス』『スター・ウォーズ エピソード5』『同 エピソード6』『ラスト・エンペラー』『Ghost In The Shell』『エリック・ザ・バイキング』が候補ですね。多すぎ……
Five people to whom I'm passing the baton(バトンを渡す5名)
毎度のことながら、拙宅からは一方通行です。申し訳ない……。